活動報告
「市原市災害時保健活動マニュアル」にもとづく研修会の取り組み―役割別シミュレーション演習とそこから見えてきた課題
大関 博美
1
,
藤本 紀子
1
,
渡辺 真澄
1
,
齊藤 明日香
1
,
冨岡 真理子
1
,
宮下 美恵
1
,
宮﨑 美砂子
2
1市原市保健センター
2千葉大学大学院看護学研究科
pp.758-764
発行日 2016年9月10日
Published Date 2016/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200522
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はじめに
千葉県市原市では,2011(平成23)年3月11日に起こった東日本大震災により石油化学工場のガス爆発事故が発生し,その影響で近隣住民が避難する事態となった。それを契機に災害時の保健活動体制,活動内容,情報収集および発信方法等の見直しを行った。そして災害時に保健活動従事者が迅速かつ安全で適切な市民への健康支援ができるよう,2012(平成24)年3月末に「市原市災害時保健活動マニュアル」(以下,マニュアル)を作成した。
このマニュアルでは,平常時から活動内容の質を確保するため,年1回の研修会の開催を位置づけている。2013(平成25)年度の研修会は,これまでの講師による講演会形式ではなく,地震災害時を想定して,統括部門職員と現場部門職員の役割別に,研修プログラムを独自に作成し実施した。
本稿では,その研修実施結果から企画のあり方を考察し,確認された課題について報告する。
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