活動報告
思春期精神保健における早期支援ネットワーク活動の取り組み―医療機関・教育委員会と協働する保健所保健師の役割に焦点をあてて
井倉 一政
1
1前四日市市保健所
pp.1084-1089
発行日 2014年12月10日
Published Date 2014/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200057
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はじめに
2010(平成23)年患者調査1)によると,日本国民の約40人に1人が精神科に入院または通院していると報告されており,川上らの調査2)によると,日本の精神疾患の生涯有病率は24.2%であると試算されている。したがって,精神疾患は決して他人事ではなく,誰もが罹患する可能性がある。また,中学生を含む10代は統合失調症の好発年齢であり3),障害調整生存年(DALYs)の観点から見ても,精神疾患の早期発見・早期治療の重要性が指摘されている。
三重県四日市市では,医療機関,市教育委員会,保健所が協働して「四日市早期支援ネットワーク:Yokkaichi Early intervention Service network(通称YESnet)」と呼ばれる精神疾患の早期支援事業を実施している4)。本報告では,YESnetの活動を紹介し,精神保健に関する保健所保健師の役割について考察する。
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