特集 健康危機における情報ネットワーク
―保健所の取り組み①―保健所の情報ネットワーク―二次保健医療圏の健康危機管理センターとして
長野 みさ子
1
1東京都多摩立川保健所
pp.507-509
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100900
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保健所は保健所法の下で母子保健事業や結核対策,伝染病対策等の公衆衛生活動を進めてきたが,平成6年7月に保健所法が地域保健法と名称等を改め,市町村という基礎的自治体が責任を持って保健活動を進めることになり,保健所は広域的,専門的,技術的に二次保健医療圏を単位とした保健行政を担当することになった.
その後同年12月に出された「地域保健対策の推進に関する基本的な指針」の中では,保健所の役割として「健康危機管理」という直接的表現は全くなかったが,その直後から,阪神淡路大震災(平成7年1月),地下鉄サリン事件(同年3月),堺市O157学童集団食中毒(8年),和歌山市毒物カレー事件(10年),東海村ウラン臨界事故(11年)等,地域における健康危機事例が頻発し,平成12年3月,その指針の改正の際には,保健所は,地域における健康危機管理においても中核的役割を果たすべきである旨が定められた.
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