保健所は今
保健所における思春期精神保健の取り組みについて
高野 正子
1
,
坂井 芳夫
1
,
原田 正文
2
,
松岡 朋子
3
,
坪井 真喜子
4
,
北村 栄一
5
Masako TAKANO
1
,
Yoshio SAKAI
1
,
Masafumi HARADA
2
,
Tomoko MATSUOKA
3
,
Makiko TSUBOI
4
,
Eiichi KITAMURA
5
1大阪府吹田保健所
2大阪府茨木保健所
3大阪府精神衛生相談所
4大阪府立公衆衛生研究所
5大阪第2警察病院
pp.803-807
発行日 1987年11月15日
Published Date 1987/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207577
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
■はじめに
近年,社会や人口構成の急激な変化に伴い,「こころの健康」の課題及びニーズが多岐にわたっている.思春期においても心身症,家庭内暴力,登校拒否等の不適応症状を示す児童,生徒が急増しており,これら青少年への対策が早急の課題となってきている.厚生省は昭和59年10月から思春期に関する相談,指導を総合的に行い,母性の健康の保持増進を図る目的にて「健全母性育成事業」をスタートさせた.現在大阪府を含む14都道府県市にて実施されている.また「思春期精神保健懇談会」の答申を受け,昭和60年より「こころの健康づくり運動」として思春期精神保健事業を推進することになった.大阪府でも昭和61年度より思春期精神保健事業を,衛生部の事業として府下に3モデル地区を設定し開始した.そのモデル地区の1つである「大阪府立高校第2学区」(三島地区)では,昭和57年より大阪府吹田保健所を中心に思春期保健の取り組みがなされてきた.ここに過去5年間の取り組みについて報告する.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.