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教育・保健・医療の連携による思春期精神保健の取り組み―YESnet(四日市早期支援ネットワーク)の実践を通して/子どもの心の健康を支える出前授業―教育・保健・医療が連携した四日市市のネットワーク「YESnet」
宮越 裕治
1
,
藤田 真梨
2
,
井倉 一政
3
1社会医療法人居仁会ささがわ通り心・身クリニック
2四日市市保健所保健予防課
3三重大学医学部地域・老年看護学講座
pp.741-743,788-792
発行日 2014年9月10日
Published Date 2014/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664102515
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地域紹介
四日市市(以下,本市)は,三重県北部に位置し,市域は伊勢湾から鈴鹿山系にまで及ぶ(図1)。三重県下最大の人口を擁し,総人口は約30万人で,中京工業地帯有数の工業地域である。
1960(昭和35)年頃から四日市ぜんそくの発生地として全国的にその名を轟かせてしまったが,現在は法整備や汚染防止技術向上などの対策が格段に進み,工業地帯周辺の大気の状態も良好になっており,郊外には田園や茶畑が広がる豊かな自然を望むことができる。
四日市市は,2008年に保健所設置市となり,教育,保健,医療が連携した総合的な保健衛生行政が可能となった。そして,2009年6月,精神疾患をもつ人への早期支援を行うYESnet(四日市早期支援ネットワーク)事業が開始され,地域の医療機関,保健所,教育委員会が連携して,思春期精神保健の相談支援や啓発に取り組んできた。ここでは,YESnetのこれまでの実践から,とくに学校現場での出前授業の様子を紹介する。
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