連載 姫井先生と考える 健康に生き抜くためのヒント・7
高齢者雇用時代の健康管理―その1 雇用によるメリットと必要な配慮
姫井 昭男
1
1PHメンタルクリニック
pp.842-846
発行日 2013年10月10日
Published Date 2013/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664102256
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最近,「自分はいったい何歳まで働けるのだろうか?」と考えるようになりました。周りの人は何歳ぐらいが働ける限界と感じていて,その理由は何だろうと尋ねてみました。企業のなかで尋ねると,定年を無視すれば70歳前後で,その理由は心身ともに限界がそのあたりだというのが大半の意見でした。医療職に尋ねると年齢はばらつくものの,「身体が動かなくなるまで」と答える人がほとんどでした。医療は頭を使う仕事というより身体を使う仕事なのだとあらためて実感させられた結果でした。
超高齢社会である日本が今後直面する事態は世界で初めてのことばかりです。日本のさまざまな分野は,欧米で確立されたことを手本にして,それをカスタマイズしてきましたが,高齢者の雇用に関連する知見は手本がありません。介護事業では日本が世界の見本となっているように,高齢者雇用の手本となるにはどのような課題を解決すべきでしょうか。
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