特集 高齢者の活動性を支える 筋力トレーニング・転倒予防の魅力
「高齢者筋力向上トレーニング事業」を十分に活用するためのポイントは?
辻 一郎
1
1東北大学大学院医学系研究科公衆衛生分野
pp.8-11
発行日 2004年1月1日
Published Date 2004/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100660
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「高齢者筋力向上トレーニング事業」とは
高齢者が要介護状態に陥ったり,要介護状態がさらに悪化したりすることをできるかぎり防ぐことを目的として,平成12年度に介護予防事業が創設された。そのなかには介護予防教室の開催,転倒骨折予防のための運動指導事業,閉じこもり予防のための生きがい対応型デイサービス事業,「食」の自立支援事業など,多様なメニューが盛り込まれている。そして平成15年度には新たに,高齢者筋力向上トレーニング事業が加わった。
厚生労働省の「実施要綱」にしたがって紹介すると,高齢者筋力向上トレーニング事業とは,高齢者向けのトレーニング機器を使用して,筋力を付け,柔軟性を養い,バランス能力を高めるための包括的トレーニングを行う。そして,運動機能の向上をはかることにより,寝たきりなどの要介護状態になることを防ぐ事業と定義される。
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