入門講座 運動療法の基本中の基本・2
筋力トレーニングの基本
木藤 伸宏
1
,
岡西 奈津子
1
,
山崎 貴博
1
,
加藤 浩
2
Kito Nobuhiro
1
1広島国際大学保健医療学部
2吉備国際大学保健科学部
pp.135-146
発行日 2008年2月15日
Published Date 2008/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101115
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はじめに
われわれ理学療法士は,身体運動をオイラーモデルで表現し,肢節や体節の運動を起こす要因として,筋の機能的一側面である「筋力」を重要視してきた.近年,その枠組みがオイラーモデルから運動制御モデルに置き換えられ,筋力より運動制御における筋機能の協調性が重要視される傾向になっている1).筋機能の協調性とは,力の要素,空間的要素,時間的要素からなる2).
筋力維持と強化のための治療法は,関節可動域運動とともに身体機能障害に対する理学療法の2大治療手技として臨床で用いられている.近年,筋に関する優れた基礎研究や臨床研究が数多く発表され,新たな知見も得られている.しかしながら,最新の知見も重要であるが,過去に報告されている理論や技術を振り返ることで,新たな発見を得ることもできよう.本稿では,筋力トレーニングおよび筋持久力増強に関する基礎理論をQ & A方式で解説する.
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