特集 自殺予防 年間3万人のいのちを無為にしないために
―自殺予防の実践例①―都道府県から市町村への対策―秋田県における自殺予防対策
石塚 共實
1
1秋田県健康福祉部健康対策課
pp.1170-1173
発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100607
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秋田県では,「みんなが安心して活躍できる健康長寿社会」の実現に向けて,21世紀初頭における県民の健康づくり運動の指針となる「健康秋田21計画」を2001(平成13)年度から開始しています。とくに本県では,この計画のなかで,1995年以来9年間連続して全国平均をはるかに超えて自殺率全国一となっている現状(図1)を踏まえ,「心の健康づくり」とは別に「自殺予防」を重点分野の1つに位置づけ,すべての世代において自殺者の減少をめざすことを目標に掲げ,「心の健康づくり・自殺予防対策事業」を本格的に開始しました。
この年の前年である2000年度には,県民を対象として初めて自殺予防をテーマとした「命の尊さを考えるシンポジウム」を開催し,自殺をタブー視することなく正面から見据えて取り組むことの必要性と,健康長寿秋田の実現のためにはどうしても避けて通れない早急に取り組むべき重要な課題との認識に立ち,2001年度から自殺予防施策体系にもとづき事業をスタートしました。
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