統計
死因と都道府県
西 真楠
1
1厚生省統計調査部
pp.1
発行日 1963年8月1日
Published Date 1963/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911985
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ある県の総人口に対して求めた,死亡総数の比率を粗死亡率という。これが普通にいう死亡率である。粗死亡率が同じ値を示す県があったとしても,老人が多い県と,青少年の多い県とであったとしたら,これを同等にみることはできない。
そこで各府県の人口が,全国の年齢別人口であったと仮定し,それぞれの府県の年齢別死亡率で死亡したとしたときの死亡総数を求め,全国の総人口に対する比率を求めれば,各府県の人口の年齢構造の差を考えずに比較できる死亡率をうるわけである。このような死亡率を訂正死亡率と呼んでいる。しかし,正確には年齢別死亡率で比較すべきであり,この訂正死亡率を過信しないことである。上図はこのような都道府県の訂正死亡率を死因別に求めたもので,粗死亡率の比較では知ることのできない地方的特徴を把握することができる。
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