連載 感染症Up to Date・88
麻疹の現状と学校保健現場の麻疹対策
岡田 晴恵
1
1国立感染症研究所ウイルス第3部3室
pp.916-920
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100579
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
麻疹(はしか)は,麻疹ウイルスによって起こり,学校保健法では,第二種学校伝染病に定められている。これにより,発疹に伴う発熱が解熱したあと,3日間の出席停止となる。日本において,麻疹の流行の中心は0歳から2歳までの乳幼児が中心であるが,近年は年長者の患者が増えつつある。
現在,麻疹は地域的な流行に留まっているが,一方で集団感染の報告もあり,保育園,小学校などでの流行から,中学校,高校での集団感染,大学や職場での比較的若い世代の成人での集団感染がある。このようなことから,学校教育現場での麻疹流行について,その背景や現状,また麻疹とはどのような疾患なのかを解説したい。
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.