連載 保健師活動の「戦略」を整理する・4【最終回】
戦略基礎シート(施策化編)の提案―多摩・保健師の活動を考える会
森田 桂
1
,
甲斐 静江
1
,
小宮山 佳子
2
,
大木 幸子
3
,
菊谷 玲子
3
,
小林 啓子
4
,
佐久間 京子
4
,
中板 育美
5
,
塚原 洋子
6
,
浅沼 奈美
6
,
宮本 ふみ
1多摩立川保健所
2西多摩保健所
3八王子保健所
4多摩小平保健所
5国立保健医療科学院
6杏林大学
pp.360-365
発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100133
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施策化の2つの方向性
施策とは「政策・対策を立て,それを実地に行うこと」であり,施策化には「計画策定」と「事業化」がセットされている。保健師を主体に言い換えれば,施策化は「フィールドワークで把握した地域の課題や,現実に確認された地域の生の情報を行政としてすくい上げ,それらへの対策を形にすること」である。そのため,形にされた対策は,絶えず変化する地域の課題に対して柔軟に対応できるものでなければならない。
施策化には,大きく2つの方向がある。全国的な課題への対策をその地域の実情に合わせて具体化する施策化と,その地域に固有の課題から広域の対策を生み出す施策化である。つまり,普遍的な課題を個別化する方向と,個別の課題を普遍的な課題として広げていく方向とである。どちらにしても,その地域の情報を詳細かつ具体的に分析し,「計画策定」「事業化」を,住民にとって意味があり,有効なものとしていく必要がある。
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