連載 保健師活動の「戦略」を整理する・3
戦略基礎シート(地域編)の提案―多摩・保健師の活動を考える会
森田 桂
1
,
甲斐 静江
1
,
小宮山 佳子
2
,
大木 幸子
3
,
菊谷 玲子
3
,
小林 啓子
4
,
佐久間 京子
4
,
中板 育美
5
,
塚原 洋子
6
,
浅沼 奈美
6
,
宮本 ふみ
1多摩立川保健所
2西多摩保健所
3八王子保健所
4多摩小平保健所
5国立保健医療科学院
6杏林大学
pp.270-276
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100151
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暮らしの破綻は地域との関わりが深く,それゆえに地域が取り組まなければならない課題であり,地域の対処能力が問われるところである。そのために,個別支援の小さなネットワークを築くことから出発し,それを地域全体のシステムに積み重ねていく戦略が重要となる。保健師は,常に個別の支援を通じて地域の普遍的な課題へとどう持ち上げていくかを考え,地域への仕掛けを構想しているのである。
私たちは,地域の戦略ターゲットとして「集団」「ネットワーク」「地域資源」「システム」の4項目をあげた。この項目は,それぞれ次元の違うところで語られるように感じるかもしれないが,どの項目も必ず個別の支援から必要性を感じて構築されていくものである。今回は,個別から施策づくりまでつながる「戦略基礎シート:地域編」(表)を提案し,各項目について,現状の保健師活動に沿って説明を加えていくことにする。
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