講演 第64回医学書院看護学セミナーより
看護教育と文化的基盤
中西 睦子
1
1日本赤十字看護大学
pp.6-20
発行日 1987年1月25日
Published Date 1987/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663909000
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アメリカ看護界の現状
確立された看護教育の基盤
私たちが日頃学んでおりますアメリカの看護界は,看護婦としての職業的なアイデンティティを確立するためにきわめて頭脳的に,かつ精力的に努力をしているようです.そういう点で確かにすすんでおります.ここで‘頭脳的’にといいましたのは,目標達成をただ単に個人の心構えであるとか,あるいは努力といった,いってみれば心情的な次元に置かずに,社会の制度として勝ち取るための計画的な事業として行っているからです.そのあたりがさすがに見事だという気がします.
その成果は,こと看護教育に絞ってみていきますと,いくつか数えることができます.その第1点は,とにかく宿願の‘プロフェッショナル’というタイトルを確立しつつあるということです.
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