Guide for Teachers
個人衛生の学習指導方法について
鵜野 愛子
1
1東京逓信病院高等看護学院
pp.391-396
発行日 1961年8月1日
Published Date 1961/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908753
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はじめに
私は毎年3月にあわただしく卒業生を送り出して4月を迎え,新しく進級して上級生になったばかりの2,3年生が,装いもあらたにいそいそと,1年生を迎え入れるあの新鮮さと活気にあふれた雰囲気を学生と同じように,多少の緊張感と未知のものに対する期待で,迎え入れている看護教育にたずさわるもののひとりです。
とかくの批判はありますものの,戦後の6・3・3制が一応落付いてきた中で,心身共に活発にのびのびと成長してきた,新入学生を教室に迎えた時,この豊かに育った感受性と,健康と,積み重ねられた基礎教養の上に,どのようにして専門職業に対する態度,真理(原理)を探究する楽しさ,真のヒューマニズム,個性を助長させながら集団行動ができるなど,これらのカテゴリーを知見の高い看護婦として,ひいてはよき市民として,またよき女性としての人間形成に結びつくように指導していけばよいのか,複雑な看護教育の場において,担当の学科を通し,微力を傾けながら,種々の試みを重ねつつ,新しい看護教育で求めている看護婦像を,くりかえしかたどってみては確めているものです。
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