特集 精神科看護・Ⅱ
精神看護の基礎と問題解決能力の育成
森脇 正子
1
,
石橋 照子
1
,
川津 照子
1
1島根県立湖陵病院
pp.545-548
発行日 1989年9月25日
Published Date 1989/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908694
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
昭和61年に学生実習の指導,評価の基準として,精神科看護実翌指導要綱を作成した.使用しながら何度も検討を加え,その中で問題として出されたのが,「学生は現象だけをとらえて問題解決をしているように見える」ということであった.そこで,何をどのように教えればこの問題について解決できるのかについて討議した.
そして,精神科看護では,問題解決技法を用いた看護過程の展開だけでなく,人間関係を活用した看護過程の展開も合わせて行なうことにより,人間関係が深まり,真の問題点が見出せるのではないかということで合意した.そこで学生には,他科実習では学習する機会が少ない人間関係を活用して,患者とのかかわりを深める部分に力を入れて教え,将来,精神看護のできる看護婦に育ってほしいと考えた.実習現場にあっては,スタッフに学生に教えたい部分を伝え,その部分が毎日の看護の中に生きている現場作りをめざして準備をすすめていくことにした.この方法で効果を得たので,詳しい経過について以下に述べたい.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.