実践報告
高等学校衛生看護科に「体験学習」を導入して
野上 恭子
1
1金山学園高等学校
pp.670-674
発行日 1988年11月25日
Published Date 1988/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908566
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はじめに
筆者は高等学校を卒業した後,看護専門学校(3年制)を終え,臨床経験を3年経て,現職の高等学校衛生看護科(以下,衛看と略す)で生徒指導に従事している.現職に就任した当初は,教科の授業(45分)を組み立てることが精一杯の状態であった.しかし現職で7年を経験し,「看護教員養成講習会」(6か月講習)で「看護婦養成」の基本に触れ,諸種の体験を得た今になってみると,衛看での生徒指導に関して振り返る余裕を持つことができた.この機会に衛看教育に必要なものは何かについて考え,1つの提案をするに至った.
松岡等が指摘するように,衛看へ入学してくる生徒は,その動機・進路指導・学業成績などの実態はさまざまであり,入学後の経緯や卒業後の進路希望・進路実態などについては,看護婦養成学校(以下,高看と略す)の学生とは趣を異にしている.したがって衛看では問題点も多く挙げられる.しかし,これらの諸要因は単に衛看のみにとどまらず,高看をも含めた「看護婦養成」に関する課題でもあると考える.
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