実践報告
成人看護学における「続継看護」の一教育方法—1つの事例を中心にシンポジウムを試みて
東 サトエ
1
,
上月 頼子
1
,
中村 恵子
1
,
西川 千歳
1
1神戸市立看護短期大学
pp.676-682
発行日 1988年11月25日
Published Date 1988/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908567
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はじめに
看護は,総合看護の理念にのっとり,その人の人生の線上にあって,健康上のニードに即し,専門職種や家族による適切で一貫した継続性のあるものでなければならない.つまり,継続看護は看護の本質そのものと言っても過言ではない.また,老人問題,難病問題,疾病構造の複雑化に伴い,施設内および施設内と施設外看護の連携と協調,役割分担の明確化が問われ,そのような中で看護の継続性はますます高まってきている.
以上のことから,看護基礎教育において,「継続看護」の教育は必要不可欠のものであり,教育的に展開しにくい総合看護という上位概念を理解させる上でもぜひ教授したい内容と考える.また,福田らは,指定規則の中で継続看護の教育を表示している科目がない現状で,各校が工夫し,指定規則外の時間数を増やしたり,現状のカリキュラムの中で分散し教授するなど真剣に取り組んでいる調査報告1)を示し,基礎教育における継続看護の教授の重要性を示唆している.
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