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肺癌患者の看護計画における看護の目標と問題点についての考察
津島 律
1
,
工藤 せい子
1
,
山下 朱美
2
,
藤丸 留里子
3
1弘前大学教育学部
2銚子市立西高等学校
3元:弘前大学教育学部
pp.803-809
発行日 1987年12月25日
Published Date 1987/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908463
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はじめに
成人看護学I実習(内科系)において,実習病棟で学生が肺癌患者を受け持つことがあるが,患者は高齢者である場合が多く,長期間の療養生活であることなどから,心身の苦痛が大きく,看護の問題点も複雑である.このような受け持ち患者の個別的な看護計画を作成し,看護を実施する一連の過程を学ぶことは,臨床実習では重要な課題となっている.
この看護計画は,個別に作成され1-5),看護の目標,問題点,解決方法の3つをもって構成されており,この内容を深く理解することが重要である.看護計画は,多くは,事例報告の中で扱われ個別的に検討されることから,同種の疾患のある患者について,複数の事例で看護計画の内容を検討するということは,非常に少ない6).そこで,これを試み,第13回日本看護学会に看護の目標を肺癌患者を中心に検討し報告した6).これに続いて,さらに,今回,看護の目標と問題点について,肺癌患者の複数の事例によって分析的に検討した.
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