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個人差を重視した看護プロセス指導の試み—母性看護学実習を中心として
吉谷 須磨子
1,2
1元:川崎市立高等看護学院
2現在:竜ケ崎市立長戸小学校
pp.635-643
発行日 1980年10月25日
Published Date 1980/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907486
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はじめに
臨床実習のなかで看護計画を立てて,それに基づいて実習するとなると,看護計画を後から追いかけて立てたり,また情報収集と称して,1週間も情報収集をしている学生があり,学生の自主的な実習活動が途絶えていることを,これまで何回も経験している.そこで,その原因を調べ,学生の思考を活発にするような指導計画を立てる必要があることを痛感していた.また以前から,看護プロセスという抽象的な概念が,どのように認知されて学生の中に形成されていくのかということを明らかにし,その習得レベルを高める方策を立てたいと考えていた.
これらの目的を達成するためには,まず最初に看護プロセスの習得について,その実態をとらえ,問題点を明らかにし,次に学生が積極的に実習に参加するような指導計画の指標をつくることをねらいにした.これらの問題を解明していくためには,いろいろな方法が考えられるが,できるだけ今までの実習の実態からデータを集め,方策を考えた.それに基づいて,実際に学生を指導してみたので報告したい.
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