今月の主題 凝固制御
抗凝固薬の新展開
ワルファリン感受性の個人差
高橋 晴美
1
Harumi TAKAHASHI
1
1明治薬科大学薬物治療学教室
キーワード:
ワルファリン
,
遺伝子検査
,
CYP2C9
,
VKORC1
Keyword:
ワルファリン
,
遺伝子検査
,
CYP2C9
,
VKORC1
pp.1571-1574
発行日 2008年12月15日
Published Date 2008/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101838
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ワルファリン(WF)投与量に認められる大きな個人差・人種差には,WFの肝代謝酵素であるCYP2C9と作用蛋白であるVKORの両遺伝子変異が大きく影響している.そのため,米国FDAは2007年から添付文書にWF投与量に及ぼすCYP2C9とVKORC1遺伝子変異に関する情報を追加した.今後,WFによる抗凝固効果の指標として現在用いられているINRに加えてこれらの遺伝子検査の臨床的有用性(導入投与量や出血リスクの予測性,cost-benefit関係など)について前向き試験での検討が不可欠とされている.
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