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看護婦像に関する一調査
藤原 ヤスエ
1
,
進藤 正代
2
1旭川荘厚生専門学院
2岡山県衛生部医務課
pp.624-633
発行日 1980年10月25日
Published Date 1980/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907485
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はじめに
国民の健康に対する関心の高まりと,医療体制の整備・拡充によって看護婦需要は大幅に高められ,看護婦不足の問題が世の注目を浴びることになったが,その影響で看護職に対する社会の関心が高まってきつつあることは喜ばしいことである.しかし,専門職としての看護職が一般社会で正しく認識されているかどうかは疑わしい.特に,戦後の保健婦助産婦看護婦法改正の精神に加えて,昭和42年に行われた保健婦助産婦看護婦学校養成所指定規則の一部改正のねらいが,一般に正しく認識されているかどうかが問題であり,このことはまた,看護学校への志望と養成,看護レベルの向上のいずれの面にも影響する重要な事柄である.
看護婦に対する社会認識の問題を考えるにあたって,現医療体制の中での看護婦の置かれている状況は無視できない.医療現場での問題点としては,まず人手不足とそれによる看護力の低下・看護水準の低下の問題,あるいは,看護婦は医師の従属的な職業であるとする古い通念による看護の独自性・専門性の阻害などがあげられる.
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