NURSING EYE
生命の継承‘種族保存’を重視した母性看護学概論の授業展開の試み
松村 惠子
1
1帝京高等看護学院
pp.722-724
発行日 1986年11月25日
Published Date 1986/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908292
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
地球上に生命が誕生し,それがさまざまな形で進化し,ひとつの生命から人類をはじめとする生物が誕生するに至った30億年という気の遠くなるような時間を振り返ってみるとき,改めて‘生命の基本単位は細胞であり,その延長線上に約100兆個の体細胞と生殖細胞を持つ人間が生きている’という事実に対して神秘を感じるのは私だけであろうか.
人間を対象とする看護の分野では,基礎教育課程における看護学総論で,さまざまな看護観や看護の基礎となる技術などを教える.その対象を成長・発達段階別に分けたのが成人看護学であり,小児看護学である.これらは人間の個体としての生命維持をめざすという側面を持っており,いいかえると体細胞へのアプローチと考えることもできる.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.