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病児の遊びに対する学生の視点の変化—自然観察法による観察を試みて
鈴木 敦子
1
1大阪府立看護短期大学
pp.234-239
発行日 1980年4月25日
Published Date 1980/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907433
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はじめに
‘観’とは,‘ぐるぐる回す’‘ていねいにみまわす’という意味をもち,‘察’とは,‘おおいのあるものでも,細部を明らかに調べて考えてみる’ことである.この語義からも分かるように,人類は,観察という自分の目で見る,肌で触れる,鼻で嗅ぐなどの行為や手段を通して,1つの体系を作ってきた.科学は,観察と経験の上に成立したともいえよう.
子どもの理解のためにも,この観察という手段は,欠くことのできないものである.そのことは,子どもに関係する仕事に従事する人々の間で,しばしば‘観察は武器である’と強調されることにも反映している.看護学生にとっても,講義・演習に加えて,‘子どもをみる’‘子どもに接する’という臨地実習での体験を通して,子どもの本質的理解は生まれるものである.
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