教材映画の製作における教材研究・1
コミュニケーション
中西 睦子
1
,
岡部 喜代子
1
,
坪井 良子
1
,
小仲 恵子
1
1日本看護協会教材映画作成企画委員会
pp.587-595
発行日 1973年9月25日
Published Date 1973/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906706
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
現在われわれは,コミュニケーションをテーマに教材映画を製作中である.このテーマは,当委員会発足当初に行なった製作希望テーマに関するアンケート調査の結果を,製作テーマ選定基準1)に照らして取り上げたものである.そして,パーソナル・コミュニケーションをその内容においている.
コミュニケーションの学習について考えると,従来のようにコミュニーケーションの概念を図式的にとらえさせたり,コミュニケーションを効果的にするために望ましい行動を概念的に理解させたりすることは,十分意義のあることと思われる.しかも,この場合の行動とは,単に立ち居ふるまいや狭義の技術にとどまらず,その基本姿勢として,時に受容2)とか共感という語が用いられるように,きわめて内面的な要素を含んでいる.そうした内面に根ざす行動を,あらためて映画という視覚的な媒体を通して教えることが適当かどうかという疑問は,当然生じてくる.
Copyright © 1973, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.