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看護学院学生の読書傾向を探る
田中 松子
1
1三重県立鈴鹿高等看護学院
pp.596-601
発行日 1973年9月25日
Published Date 1973/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906707
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はじめに
最近,社会福祉の充実が国の重要な政策の1つに掲げられてきてから,新聞紙上には看護婦の人員不足や質の向上など,看護婦に関する問題が多く取り上げられている.また,看護婦の教育制度についても,多くの意見や試案が出されているが,現実の問題として,看護学院に学ぶ学生の質的な向上をどのようにすれば効果的であるかは,学院にあって直接指導に当たる者の不断の課題であろう.
一方,学生は将来進むべき道についてどの程度の自覚をもち,自学自習の積極的な姿勢をもっているのであろうか.これらの点について十分な認識をもつことは,指導者に課せられた命題でもある.しかし,現実には自学自習の積極的な心構えが芽生えるゆとりがないほど,学習のプログラムが時間いっぱいに組み立てられている.たとえば,1週のカリキュラムをみても,9時から16時までぎっしり授業計画が組まれ,‘詰め込み教育’であることを認めざるを得ない.
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