誌上講座・学生指導・5
第4講 学生指導の機構・運営
徳永 清
1
1明治学院大学広報室
pp.63-68
発行日 1970年4月25日
Published Date 1970/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906327
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■制度としての「学生指導委員会」
「学生指導」の円滑なる運営のためには,とうぜん,その機構や組織の問題が,本講では,次の課題となってくるであろう。そこで看護学校における,学生指導の機構や組織は,今日,現状のままでいいのかどうか,という点に照準を合わせながら,以下,若干の検討をこころみることにしたい。
例えば,学生を数万人も擁iし,専任の教職員もそれぞれ専門分化して1000人以上も配置し,機構上からも,きわめて複雑多岐にわたって業務分担をなさねばならない総合大学—クラーク・カー教授のいう巨大集合大学のような—共同体においては,「学生指導」も,また,教場外のすべての学生生活の指導を取り扱う部局を設置して,より組織的に,総合的に,これを行なわなければならない必然が生じてくるであろうが,現実の,日本の,看護学校の現場においては,必ずしもそのような機構上の問題が緊要であるとは思えない……というのも,きわめて現実的な視点である。
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