特集 昭和40年度看護教育研究会夏期講習会集録
シンポジウム
総合看護について
医師の立場から
木崎 国嘉
1
1大阪赤十字病院内科
pp.26-27
発行日 1965年11月1日
Published Date 1965/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905941
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総合ということばは,多くのものをまとめて一つにするという意味であるが,ただ単に部分部分を集計するだけでは総合とはいえない。各部分が深くほり下げられ,部分同志が相互にとけ合い,そして独自の性格のものを作り出してこそ,初めて総合といえるのであると思う。
いま湯槇先生が,社会を抜きにして総合看護は考えられないとおっしゃったが,ましてや病院とか医療とかいうようなものを抜きにして看護を考えることはできないと思うのであります。したがって問題になるのは病院なり医療なりが,総合されて行なわれているかということになるが現状は全くお恥ずかしい次第で,日本の病院はホスピタルということばとほど遠い,いわばまかないつきの患者下宿といってもまちがいがないように思われるのであります。
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