特集 ケアマネジメント
V章 それぞれの立場からみたケアマネジメント
医師の立場から
石橋 幸滋
1,2
1石橋クリニック
2東久留米市医師会
pp.1050-1054
発行日 1997年11月25日
Published Date 1997/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901686
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はじめに
介護保険法案が衆議院を通過し,平成12年4月施行に向けて,行政や関連各団体などでは着々と準備を進めている。東京都医師会でも,介護保険法の講習会やケアマネジャー養成のための指導者講習会などを開催し,準備を進めているところであるが,多くの医師は,介護保険法が自分たちに大きな影響をもたらすであろうことは予想しているものの,具体的にどのような影響が出るかは把握していないし,自分がチームリーダーとしてケアマネジメントを行ったり,ケアマネジャーとなってケアプランを作成して行こうと考えている医師は,さらに少ないように思われる。
介護保険法が成立していない現在,今後の医師の役割や影響を予測することは難しいが,少なくとも現在考えられている介護保険制度における医師の役割は,表1のように多岐にわたっている。この中でも,かかりつけ医として意見書を作成することや審査会委員として参加することは積極的に取り組むべきことであるが,ケアマネジャーとして連絡調整を行ったり,個々のケアプランを作成することなどは,忙しい日常診療の合間に片手間でできることではない。
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