連載 教育心理学講座・11
学業不振の生徒たちの指導法
北尾 倫彦
1
1大阪学芸大学
pp.65-68
発行日 1966年2月1日
Published Date 1966/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905574
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すべての生徒に公平な指導を行なっていても,個々人の学業成績に大きな開きができてしまうものである。“1を聞いて10を知る”というように,どんどん人並以上に学習が進んでゆく生徒がいるかと思うと,どのように指導しても,さっぱり学習がはかどらず,クラスの他の生徒たちの進歩に追いつけない生徒もいる。教師たちが指導面で苦心するのは後者の生徒たちであり,一般には劣等児とも呼ばれるが,正しくは学業不振児または学業遅滞児といわれている。
看護学校は入学試験によって選抜された生徒たちばかりであるから,学力の開きはそれほど大きくないかもしれないが,それでも学習成績が思わしくないために順調に進んでいけない生徒もあるようである。そこで今回はこのような学業不振の原因やその対策について考えてみることにしよう。
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