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看護史講義私案—どうしても欠かせない100項目
石原 明
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1横浜市立大学
pp.20-21
発行日 1966年2月1日
Published Date 1966/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905565
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かって神奈川県の看護行政を担当する係の方から,県下の各看護学院で看護史の講義に難渋しているので,問題点や方法などについて教務主任会議で詞論してほしいと依頼されたことがある。私自身いくつかの学院の教壇に立って何年か教えた経験から,大いに考えさせられた点もあるので,快くその会に出席して私見も述べ,またご意見も聞いた。その席上で准看ではことに講義時闇が少ないのと,中学校で教えられる歴史は社会科で日本史の1部があるだけで世界史の基礎がほとんどない。しかも准看では5時間で看護史を教えることになっているが,それは不可能に近いという声が強かった。私は准看の講義をした経験がそれまで全くなかったので,それではモデル講義をテストケースとして試みようということになって,実際にやってみたらどうしても7時闇かかる。しかもこのモデル講義は聞き手が各学院の教務主任の方々だから,少々スピードアップしても抵抗がない。かりに何も知らない学生が相手だとしたらおそらく3倍くらいの時間が必要ではないかと感じられた。講義の前に綿密に計算して講義計画を立てたのがここに掲げる私案であるが,机上のプランは前記の理由で全く失敗に終った。しかし,どうしても理解してもらわなければ困る重要事項を約100項目えらんでおいたので,中途から予定プランを放棄して項目中心の講義にきりかえてみた。
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