患者を受け持たせる場合の指導
看護原理実習における指導
菊井 和子
1
1高知女子大学家政学部衛生看護学科
pp.41-45
発行日 1965年12月1日
Published Date 1965/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905536
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はじめに
高知女子大学衛生看護学科の臨床実習については,その概要を看護教育第6巻第6号に「看護計画のたて方」で発表したのでくわしい事は省略するが,全体を,1)看護原理実習,2)基礎実習,3)上級実習の3段階に大別し,各段階で少しづつ異った目的のもとに患者を受け持たせている。そのうち基礎実習における指導はすでに報告したので,今回は看護原理実習における指導を学生の提出したレポートを中心に報告し,看護原理実習において患者を受け持たせる場合の指導,特に心理的看護に関して私見を述べさせて載きたいと思う。
看護原理実習は,学生にとっては,医療チーム側の一員として病院に足を踏み入れる第一歩で,教室あるいは実習室で学んだ看護を,如何に実際に活用しようかと大きな期待と一抹の不安を抱いて病棟に出てくるのである。したがって,この時期に学生が受けとめる看護に対する印象は非常に強烈で,向後の看護に対する考え方の基礎ともなるので,看護を正しく理解させるよう,また,問題だらけの医療制度下における現状の看護に失望させることのないように,実習病院の協力を得て極力努力をしている次第である。
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