青年心理学講座・最終回
青年期の生活指導の原理と方法
辰見 敏夫
1
1東京学芸大学
pp.59-62
発行日 1965年3月1日
Published Date 1965/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905431
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1.青年の生活構造
青年期が児童期から青年期への移行の過程としてみられるものであり,そこに,青年期の生活構造についての特性が生まれてくる。クルト・レビン(Kurt Lewin)は,このような青年期の見方から,次のように青年の生活構造の特色をあげている。
(1)「もう大人になったのだから」という周囲の見方は,青年がもはや,児童集団に住むことを許されないことをしめしているし,逆に,青年自身も「もう自分は大人だ」と,児童から自分を切り離して,自分の行動や態度,風采なども,おとならしくしようとする。つまり,青年期は,その所属集団の変化としての特徴を持っているわけである。
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