特集 厚生省幹部助産婦講習会より
教育原理—指導形態の変遷
藤枝 斌
1
1東京学芸大学
pp.10-13
発行日 1968年11月1日
Published Date 1968/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203649
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はじめに
学習者の学力や学習の進度に応じて,適宜教材を吟味し,それにもっとも適切な方法を選択適用していくというのが,指導の本当の姿である.
しかし現在の学校教育は,1人の教師が大勢の子ども,あるいは学習者を同時に指導するという大量教育の形態をとっている.これでは,ひとりひとりの学習者の学習を,細かく指導するということはまず不可能である.この問題をどう解決するか.これは近代学校の成立以来,現在までずっと続けられてきた課題である.しかしその解決策はまだでき上っていない.これは,いわば現在の学校教育の宿命のようなものである.
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