学院から病院へ
学生たちを温かく学生たちの模範として
柳川 トモ
1
1都立豊島高等看護学院
pp.31-33
発行日 1962年6月1日
Published Date 1962/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663904206
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はじめに
学院の教務へ籍をおくようになってから,やっと11ヵ月たちました。それまでの10年あまりは臨床看護婦として都立病院勤務を続けておりました私ですので,突然に看護教育にたずさわる職員として当学院に転勤の命を受けたものの,今までの仕事とはまったく異なった教務の仕事にただこの11ヵ月を,夢中に過ごしてしまいました。
そろそろ1年を迎えようとしている今日,私の現在の仕事を反省し,少しでも掘り下げて考える機会をもたなければと強く感じていた矢先に,この原稿の依頼を受けたのですが,今更のようにその時どきに処理した事柄を思い起こしてみても,いまだ現在の私には病院に何を望み,何を願い,そしてどのように学院が動くべきかがはっきりとわかりません。ただ学生の実習場である病院に各面から暖かい援助と協力をあおがなければ看護教育は成り立ち得ないということを身をもって経験し,当然のこととはいえ,その当り前のことを強く思い知らされましたことは事実です。
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