看護教育研究
パーキンソン病に関する患者参加型継続看護教育の一例―ペプロウの人間関係の看護論をとりいれながら
藤井 千枝子
1
1慶應義塾大学看護医療学部
pp.157-161
発行日 2003年2月25日
Published Date 2003/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903933
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はじめに
現代の医療は,従来のパターナリズムから,患者の自己決定権を中心とした医療に変化しつつあり,多くの場面で患者参加型の医療が提唱されている.患者の参加型医療を推進するためには,患者が十分なインフォームドコンセントを受けることや,情報選択の支援が必要となる.患者が十分な情報を得て,それを選択するためには,患者自身の意見や考えを表出でき,その人自身が尊重される環境づくりが必要である.
患者は日々その疾患に向き合い,患者の家族も24時間体制の介護を行う中で,よりよく生きるための工夫を行っている.現在は,患者自らが得る情報量も増大し,患者同士は,療養生活での工夫などについて情報を交換している.情報過多ともいわれる現代においては,医療従事者には,患者の日常生活に役立つ質の高い知識を有することが期待される.
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