新連載 看護管理に活かす看護理論のエッセンス・1
ペプロウ―スタッフの成熟と看護管理者の関わり
湯浅 美千代
1
1前千葉大学看護学部
pp.551-555
発行日 2003年7月10日
Published Date 2003/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100868
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
ペプロウの看護理論は,「看護」の理論であり,「看護管理」の理論ではない。しかし,その著書である『人間関係の看護論』1) の中に管理者にとって役に立つ意見,アイデアがちりばめられている。対人関係の理論に基づくペプロウの看護理論では,看護師との関わりによって患者の成熟が促進されるとされる。同様に,スタッフを育成する役割をもつ看護管理者の関わりによって,スタッフが成熟していくと言える。実際,この書の中でも,看護管理者(婦長)とスタッフとの関係について書かれた部分もある。また,ペプロウの看護理論の「患者」を「スタッフナース」に置き換えてみると,看護管理者がどのように関わるとスタッフ個々が成熟した看護師となっていくかが見えてくる。
本稿では,そのようなペプロウからの看護管理者へのメッセージのいくつかを紹介したい。
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.