看護教育研究
卒業を控えた看護学生の職業観―大学と専門学校の比較
渡辺 美香
1
,
石井 千恵
2
,
佐藤 千史
3
,
長谷部 佳子
4
1世田谷区世田谷保健福祉センター
2トヨタ記念病院
3東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科健康情報分析学
4愛知県立看護大学基礎看護学
pp.236-241
発行日 2003年3月25日
Published Date 2003/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903380
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はじめに
看護師教育の大学化が進んでいる.平成10年度における4年制看護系大学の入学総定員数は4258人1),この数は1年間の総看護師養成数の8.1%に相当し1),今も漸増していると予想される.一方で,高等教育の大衆化に伴う大学・短大・専門学校の融合が予想され,文部科学省では役割分化を促進する目的で,専門学校卒業生に向けた大学編入制度等を整備しつつある.この状況下で,専門学校における専門職業教育と大学における教養教育が学生の意識に及ぼす相違を再検討し,看護職の養成に関して看護職側の視点で将来的展望を得ることは有意義であると考えた.
看護師に対するイメージや職業観等についての報告は既にみられるが,多施設間で養成機関による相違を調査した例はほとんどない.そこで今回は,大学と専門学校に焦点を当て,施設数を揃えた上で比較を行った.
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