看護教育研究
文献レヴュー:リスクマネジメント―看護スタッフ,看護学生の与薬エラー予防教育のエビデンス
新田 章子
1
,
北沢 直美
1
,
阿部 俊子
2
1東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科
2東京医科歯科大学大学院
pp.808-813
発行日 2002年10月25日
Published Date 2002/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903287
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はじめに
与薬エラーは多くの医療機関において発生率が高い.ヒヤリ・ハット事例(「エラーを未然,直後に発見し得た事例,あるいはエラーはあっても患者の傷害につながらなかった事例」1),以下インシデントと同義とする)は医療事故の発生原因とその背景が類似していることから,予防対策立案のために調査されることが多い.川村の報告ではヒヤリ・ハット事例中,与薬に関するものが45%を占めている(N=11148)1).与薬エラーの発生頻度は調査方法や施設特性によって異なるが2),発生原因を分析すると類似した状況が認められる.そこでこれらを認識し,予防教育に生かすために,与薬エラーになりやすい状況やその対策のエビデンスを文献によって検討した.
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