実践報告
2年課程における感染制御学教育
佐野 浩一
1
,
須藤 葵
2
,
森松 伸一
3
,
城戸 滝枝
2
,
西山 裕子
2
,
中野 隆史
1
,
㔟川 瑠美子
2
1大阪医科大学医学部医学科(微生物学教室)
2大阪医科大学附属看護専門学校
3神戸常盤短期大学看護学科
pp.814-818
発行日 2002年10月25日
Published Date 2002/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903288
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はじめに
看護師等の確保を促進するための法律(平成4(1992)年6月成立)に基づき,「看護職の需給見通し」の達成に向けて各方面で努力がなされている.また,看護職員の養成にあたっては量的な問題だけでなく,質的な問題にも目が向けられており,平成8(1996)年より看護職員の基礎教育内容や教育環境が見直されている.准看護師養成所の中には閉鎖を検討している所もあるものの,現在准看護師は約40万人おり,平成10(1998)年現在で准看護師養成所の総定員は65,767名1)にのぼる.看護の質を一層向上させることが望まれる中にあって,准看護師のための看護教育について検討することは重要である.今後の准看護師の看護教育法を考案するには,現在の2年課程で行われている教育方法を詳細に検討するのが望ましい.
准看護師のための看護教育における資質向上の重要な項目のひとつに“看護技術などの科学的裏づけを認識できるようになること”がある.看護師が感染制御に果たす役割は大きく2),准看護師のための看護教育における微生物学の教育は感染制御学を中心に行うのが好ましいと考えられる.看護職は感染制御に関わる看護技術等の科学的裏づけ3)を理解するよう求められている.
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