特集 日本の看護・看護教育 私にとっての20世紀
2部 日本の看護・看護教育の100年を振り返って
1990年代の看護教育の改革
田村 やよひ
1
1厚生省健康政策局看護課
pp.622-623
発行日 2000年8月25日
Published Date 2000/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902311
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わが国看護界の1990年代の幕開けは、未曾有の看護婦不足から始まった.それは第二次医療法改正に伴う駆け込み増床によってもたらされたものだった.病院では看護婦の引き抜きが行われる一方,看護婦不足の要因であるかのように看護の仕事は3Kなどと呼ばれ,ますます看護の魅力が伝わりにくい社会状況が生み出されていた.
筆者が厚生省に入った1993年は,こうした看護婦不足への対応として,その前年に「看護婦等の人材確保の促進に関する法律」の制定とこれに基づく基本指針が策定され,看護婦等の確保がいよいよ本格的,体系的に進められようとしている時期であった.
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