連載 Evidence-Based Nursing 実験実習を導入した看護技術教育・7
(各論6)排泄に関する実習
深井 喜代子
1
,
關戸 啓子
1
1川崎医療福祉大学医療福祉学部保健看護学科
pp.70-75
発行日 2000年1月25日
Published Date 2000/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902199
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基礎看護学教育において排泄の援助という項目も重要な位置付けにある.本学科では表1のような組み立てでこの項目を教授している.この表でもわかるように,排泄という概念はやや複雑である.床上排泄の援助技術には心理面の配慮と清潔操作が不可欠なうえ,正しい排泄習慣の指導能力も養われなければならない.看護学的には排泄は排尿と排便の両者を指すが,生理学体系の中ではこれらは消化器系および腎・泌尿器系という異なる機能系として扱われる.また,看護学でとらえる排泄には体液バランスの問題も関係してくる.そういうわけで,同じ学年進行の中で開講している生理学の講義で排泄に関係する基礎知識を事前に十分提供するには至らない.
ただ,本学の特徴として,とくに実験実習では解剖生理学担当者が参加するので,実習時間中に必要な知識を補うことが可能である.これは教員にとって好都合なだけでなく,学習効果を効率的にしているように思う.
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