調査研究
看護教育機関の推薦選抜に関する研究―入学者の特徴と看護教員が期待することの実態
佐藤 八重子
1
,
宮越 不二子
1
,
加藤 友子
1
,
佐藤 聡美
1
,
菅原 晴美
1
,
高橋 真樹子
1
,
藤井 博英
1
,
舟木 敦子
1
,
山岡 ふき子
1
,
相澤 里香
1
1秋田県看護教育研究会
pp.216-221
発行日 1999年3月25日
Published Date 1999/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902036
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はじめに
大学審議会では,推薦入学者選抜試験(以下,推薦入試と記す)の意義について,①1回限りの学力検査では評価しがたい受験生の資質・能力・適性などを適切に評価できる,②受験生を受験のための勉強から解放できる,③一般入学者選抜試験(以下,一般入試と記す)とは異なる尺度で受験生の資質・能力・適性など多面的に判定することで各大学がそれぞれの学部・学科の目的にふさわしい学生が選抜できる1)と述べている.
これをうけて,我々の勤務する看護教育機関においても推薦入試は,専修学校・短期大学看護学科の教育目的に沿い,一般入試では評価しがたい受験者側の変数を選抜の基準内容に加えることができる点は大きな意義がある.しかし基準となる内容が主観的かつ不明確なために,推薦選抜は公正に評価することが非常に困難である.従って,推薦選抜では看護教員等によって,優しさ・思いやりがある性格特性や職業に関する興味・関心をもつ受験者が高く評価されているのではないかと推測される.そこで現状の実態を調査することで,今後の看護学生への対応や指導の方法に反映させ活用できると考えた.
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