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基礎教育における看護情報科学試論
藤崎 郁
1
1神戸市看護大学
pp.853-857
発行日 1998年11月25日
Published Date 1998/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901937
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看護情報科学を取り巻く状況
最近,看護情報科学という言葉が脚光をあびています.横文字で言うと,情報学を意味する「インフォマティックス」に看護を重ねて,「ナーシング・インフォマティックス」です.ナーシング・インフォマティックスとは,看護を取り巻くさまざまな情報とシステムをどう扱っていくか,とりわけコンピュータを用いてどのように看護実践や看護管理・看護教育・看護研究をより向上させていくかを学術的にも実践的にも考えていく学問分野で,アメリカではすでに「看護情報スペシャリスト」が誕生し,1995年以降は「看護情報専門ナース」の認定も始まっています1).
このような背景のなかで,日本でも1990年代になって看護教育の大学化・高等教育化が急速に進み,「看護情報科学」あるいは「看護情報システム論」を履修科目として打ち立てた大学が新設校を中心に少しずつ出てきました.また,専門学校や短期大学でも,コンピュータなどの設備の拡充が急ピッチで進められ,授業の中にもその導入が図られています.
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