特集 看護教員養成とは何か
看護教員という存在―日本の看護教員養成制度の変遷から
屋宜 譜美子
1
1(仮)湘南徳洲大学設置準備室
pp.950-956
発行日 2007年11月25日
Published Date 2007/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100802
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はじめに
1996年の看護基礎教育課程の改正から10年を経過し,新人看護職員の実践能力の低下という「現下の問題」をも解決すべく,2009年からの適用を目途にカリキュラム改定が進められている。「看護基礎教育の充実に関する検討会報告書」には,看護師等養成所専任教員の要件および人数,自己研鑽の必要性について言及されている。
看護基礎教育を担う教員の重要性について異論をはさむ余地はない。だが,どのような教員がどのように養成され,何に向かってどのように自己研鑽するか,社会的合意は形成されているであろうか。
筆者は,全国に先駆け1975年に設立された,1年課程の看護教員養成課程を含む地方自治体立看護卒後教育機関である,神奈川県立看護教育大学校で,看護教員養成課程担当専任教員を6年間経験した。看護教員養成機関と講習会が全国的に減少傾向にある今,看護教員養成の意義,看護教員とはいかなる存在であるのか,いかなる存在であろうとするのか。未来に向かう道を探るために,歴史的推移を見てみたい。
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