調査・研究
看護系大学がインターネット上で公開する教育関連情報について―米国の5大学の発信情報の分析より
皆川 美紀
1
,
佐伯 和子
1
,
嘉屋 優子
2
,
大柳 俊夫
3
1札幌医科大学保健医療学部看護学科
2東京都立医療技術短期大学看護学科
3札幌医科大学保健医療学部一般教育科
pp.1160-1163
発行日 1996年12月25日
Published Date 1996/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901530
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はじめに
近年我が国において,人口構造における少子化ならびに高齢化,疾病構造の慢性化,社会全体の高学歴化などの社会構造の変化が進行しつつある.中でも高齢化に伴う老人社会への対応や慢性疾患を有する患者や家族への持続した看護実践は急務であり,看護に携わる人材の確保が大きな問題となっている.そのため,質の高い教育や看護者の育成対象の拡大を目指し,1992(平成4)年度以降,看護基礎教育の大学化や看護者の生涯教育のための科目履修制度,社会人入学制度などの導入が進められている.
一方,我が国における最近のインターネットの普及は目を見張るものがあり,インターネット上での情報公開や個人的なインターネットの利用環境の整備が急速に進み,自宅のパソコンをネットワークに接続して多種多様の情報を入手できるようになりつつある.このような状況において,看護系大学がネットワークを作り,有用な情報を公開していくことは看護の人材確保や大学間の活性化にとって大変意義のあることと考える.しかし我が国において,看護系大学の教育情報のインターネット上での公開は,いまのところ試験的な段階であり,今後の内容の充実と発信方法の整備等が重要な課題である.
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