特集 病院におけるマルチメディア
地域・患者への情報公開—インターネットによる医療機関の情報提供
池田 俊也
1
1慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室
pp.228-231
発行日 1997年3月1日
Published Date 1997/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902050
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インターネットとは,複数のコンピュータを共通のプロトコル(インターネットプロトコル)により接続し,相互に通信を行うものである.技術的に比較的シンプルであることから,多くのコンピュータ・プラットホームや基本言語(OS)上で利用することが可能であり,接続のための方法も公衆電話回線や専用線など,予算や状況に応じて様々な形態を選択することができる.
インターネットに関する研究は1960年代に米国において開始され,1970年代には国防総省高等研究局(Advanced Research Projects Agency:ARPA)によるネットワークARPAnetが構築された.さらに本技術を基にした学術目的のネットワーク(NSFnet)の構築が行われ,米国各地の大学がこぞって接続を行つた.この後,世界的に回線の接続が進むとともに,学術利用のみならず商業利用も進んできた.また,個人での接続も急増し,米国カリフォルニア州ではインターネット利用世帯が8%に達したと報告されている1).わが国でもインターネットの利用者は加速度的に伸びており,郵政省が公表した1995年の通信利用動向調査によれば,わが国の従業員2,000人以上の大企業のうち34.3%がインターネットを利用しているという(1).
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