調査・研究
看護過程の中での気づきと現象学的アプローチの活用
渡辺 美千代
1
1前:大阪府立千里看護学院
pp.832-836
発行日 1996年10月25日
Published Date 1996/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901470
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はじめに
看護にとって「気づき」は,大切な能力と考えられている.その「気づき」は,感性にかかわるもので,その看護婦の人間性に通じるものがあるとされてきた.そのため「気づき」は,個人の努力によって身につけていくもので,主観的性格の強いものと考えられている.
では,看護における「気づき」とは,いったいどのような要素と背景を持ち合わせているのであろうか.「気づきは,個人の感性で主観的なものの見方としてとどめられるのであろうか」「主観的な要素を持つ気づきは,客観的性質を持ち得ることはできないのであろうか」といった問いを考えていきたい.そして,看護にとっての「気づき」は,看護過程にどのようなかかわりと教育的課題を持ち得るかを述べていきたい.
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