焦点 現象学的アプローチ
座談会
現象学的アプローチによる研究の進め方と問題点
山本 恵一
1
,
広瀬 寛子
2
,
高橋 照子
3
1東京国際大学教養学部
2東京大学大学院医学系研究科
3イリノイ大学
pp.515-528
発行日 1990年12月15日
Published Date 1990/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900278
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なぜ現象学が注目されてきたか
高橋 現象学は,科学に厳密な観察への徹底を求める学問の動きとして始まったのですが,最近では,科学と日常の諸問題との関連を求めて,広く一般社会の関心を集めています。特に看護において,そうした動きがはっきり出てきているように思います。そこで,きょうは「現象学的アプローチによる研究の進め方と問題点」ということで話し合っていきたいと思います。
広瀬さんには,ご自分が現象学的なアプローチを参考にして研究をされた人として,研究の進め方,あるいは困った点などについてお話しいただきたいと思います。また山本さんには,現象学的な方法論に関心をもっている研究者としての発言や,広瀬さんの発言に対してコメントをいただければと思っております。私は看護婦として現象学に関心をもって勉強してきた者として,現象学についての考え方を述べさせていただくと同時に,皆さんの発言の交通整理をしていきたいと思っていますので,よろしくお願いします。
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