調査・研究
看護学生のストレスに関する要因分析―ストレス認知・対処方法の学年比較
中村 和代
1
,
熊井 昭彦
1
1聖マリア学院短期大学看護学科
pp.220-225
発行日 1996年3月25日
Published Date 1996/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901341
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
はじめに
現代人の生活では,「ストレス」や「ストレス社会」という言葉が様々なところで使われており1),ストレスと無縁には生きていけないらしい.わが国においては,1980年代より,医療従事者における心的エネルギーが過度に要求された結果生じるというバーンアウト現象が注目され始め,稲岡らによって研究がなされている.ここでは,その予備群ともなる看護学生に焦点をあててみた.
波多野ら2)は,看護職アイデンティティの発達について,次の3つの特徴的な段階を明らかにしている.まず第1は看護職の現実を知らないロマンチックな職業への憧れの段階,第2は現実を知って職業への失望の段階,第3は看護婦として経験を積んでアイデンティティを確立し安定する段階である.そして学生は在学中にこの第1と第2の段階を体験するというのである.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.